親知らずが痛い時の対処法と抜歯後の注意点

親知らずについて

親知らずは、痛みや歯ぐきの腫れが起こりやすい歯と言われています。ズキズキとした痛みや歯ぐきの炎症を放っておくと口が開けられなくなるなどの重大なトラブルにつながる恐れがあります。

また、痛みを我慢し痛みが治まった場合でも、症状が再発することもあります。痛みを感じたら放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。

親知らずが痛いと
感じる原因は?

親知らずは前から数えて8番目、一番奥に位置する歯を指します。全ての人にはえているわけではなく、歯ぐきの中に埋まったままの人や、真っ直ぐにはえていない場合もあります。歯ブラシが届きにくいため汚れが溜まりやすく、傾いてはえている方だと、他の歯に痛みや虫歯などの影響を与えることが多いです。

親知らずが痛む原因

  • 智歯周囲炎
  • 虫歯
  • 隣の歯への圧迫

智歯周囲炎は、親知らずの周りの歯ぐきが炎症を起こしている状態のことを言います。傾いた歯や、途中までしかはえていない歯の場合、歯と歯ぐきの間に隙間ができ、そこへ食べカスなどの汚れが溜まりやすくなります。

きちんと歯ブラシで汚れを取れていないと、菌が繁殖し、炎症を起こすのです。症状は、親知らずの周りの歯ぐきが腫れたり、食事の際にズキズキとした痛みを感じたりします。

歯周病について

また、親知らずは歯ブラシが届きにくいため、虫歯になりやすいです。親知らずが傾いてはえている場合、親知らずの手前の歯との間に虫歯ができてしまうことがあります。親知らずそのものが虫歯になっていなくても、はえ方によっては隣り合った歯を虫歯にしてしまいます。

虫歯治療について

他には、親知らずがはえようとする力で手前の歯を圧迫し、歯が動くことで痛みを感じることがあります。親知らずがまっすぐはえている場合は心配ありませんが、親知らずが横向きに寝たような状態ではえている場合には他の歯を押してしまう危険があるのです。

放っておくと、お口全体の歯並びがずれてしまうこともあります。虫歯や歯ぐきの炎症がないのに痛みがある場合、隣の歯への圧迫で痛みがでていることを疑われます。

親知らずの
リスクについて

親知らずの治療は
どんなことをする?

智歯周囲炎の場合、親知らずの周りが炎症を起こしているときは、きれいに洗浄をし抗生物質を服用するなどして、痛みが治まるのを待ちます。しかし、親知らずが傾いてはえている場合、一度きれいにしてもまた痛みが出たり、繰り返し炎症を引き起こしたりする恐れがあるので、抜歯を行なうことがあります。

菌の繁殖を防ぐために抜歯が一番の効果的な処置になることがあるからです。親知らずが半分歯ぐきに埋まっていたり、斜めにはえている場合、歯ぐきを切って抜歯することもあります。

親知らずが虫歯になっている場合も、抜歯することが多いです。再び虫歯になる可能性が十分に考えられるからです。隣の歯が虫歯になっている場合も、親知らずを抜いた後に虫歯の治療をします。

隣の歯を圧迫しているときも、抜歯をします。そのままにしていても痛みが治まることもなく、歯並びがずれてしまう恐れもあるからです。

ただし、いずれの場合も親知らずを食べ物を噛むときに使っている、かみ合わせに関係している場合は、そのまま残すこともあります。

抜歯後、翌日に消毒のために来院し、次は1週間後ぐらいに抜糸を行います。これで全ての治療が終了します。

親知らずの
抜歯について

親知らずの治療は痛い?
腫れるの?

親知らずについて

親知らずの抜歯は、麻酔をしてから行います。針を歯ぐきに刺すので、一瞬チクっとした痛みがありますが徐々に麻酔が聞いてきて親知らずの周りの感覚がなくなります。歯ぐきを切って抜歯をする場合は抜歯後、麻酔が切れるとズキズキとした痛みが出る場合がありますが、痛み止めなどを処方してもらえます。

また、歯ぐきを切る場合、主に下の親知らずを抜歯すると顔が腫れることがあります。抜歯後、2日間ぐらいが腫れのピークです。もしも大事な予定などがあれば、歯科医と相談して抜歯の日を決めることをおすすめします。

親知らず抜歯の麻酔・種類について 親知らず抜歯後の
トラブルについて
親知らず抜歯後の
穴について

痛みが出る前に定期検診へ

親知らずについて

どれだけ丁寧に歯を磨いていたとしても、親知らずは最も歯ブラシで磨きにくい歯であり、セルフケアでは限界があります。定期検診で口の中をチェックしてもらうことで、初期の虫歯や歯ぐきの炎症を発見できます。定期検診では虫歯がないかどうか、歯ぐきの腫れや汚れの状態を確認したり、普段自宅でするブラッシングでは取りきれない歯の汚れや、汚れが固まってできる歯石などを専用の機械で取り除きます。

検診に定期的に通うことで、痛い思いをすることもありません。また、治療費がかさんだり、長期間の通院も必要ありません。

親知らずは痛みや炎症が出てからではすぐに抜歯ができないこともあります。痛みを我慢するのは辛いですから、歯科医院での定期な検診でお口全体の衛生状態をチェックするのがおすすめです。

歯科医院での定期検診は3ヵ月から半年を目安に通うようにしましょう。

予防歯科について