小児の歯列矯正治療の
種類と
開始時期、
費用について

小児矯正は、永久歯(大人の歯)が正しくはえてくるために、とても大切な治療です。
また、小児矯正はⅠ期治療とも呼ばれ、永久歯が完全にはえ歯並びが完成してから行うⅡ期矯正治療の基盤となるものでもあります。
「子どもの歯並びが気になるけど、いつから始めるべき?」
「うちの子に合う矯正装置はどんなものだろう……」
お子さまの矯正治療について、このような疑問をお持ちのご家族の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、お子さまの歯列矯正の種類と矯正開始時期、費用についてご説明します。

小児の歯列矯正治療の種類と開始時期、費用について

小児の矯正治療の種類は
何がある?

小児の歯列矯正治療の種類と開始時期、費用について

小児の矯正治療の装置は、お口のタイプに応じて3つに分類することができます。

  1. 上顎前突(出っ歯)の場合に
    使用される装置

    マルチブラケット装置、床装置(下顎のみに限る)、アクチバトール、ヘッドギア
  2. 叢生(歯がデコボコに生えている
    状態)の場合に使用される装置

    マルチブラケット装置、急速拡大装置
  3. 下顎前突(受け口)の場合に
    使用される装置

    マルチブラケット装置、床装置(下顎のみに限る)、急速拡大装置

各装置の特徴

装置の特徴は以下の通りです。

  1. マルチブラケット装置
    歯にブラケットという装置を接着し、ブラケットにワイヤーを通して歯を移動させる装置です。
    お子さまの矯正治療にだけでなく、大人の矯正治療にも使用され、適応症例が多い装置です。
    マルチブラケット装置はご自身で取り外しできないため、ブラケットやワイヤー周りが虫歯にならないよう、日常の歯磨きがとても大切です。
  2. 床装置
    患者さまご自身で取り外しが可能な装置で、上顎を広げることで歯並びを改善していくことを目的に使用されます。
    取り外し可能な装置のため、お食事の際や就寝時にストレスを感じることなく、お子さまにとっても負担にならない装置です。
    使用時間としては、1日14時間程度装着する必要があります。
  3. アクチバトール
    取り外し可能な装置で、下顎の成長が不十分なため、上顎が前突している場合に用いられる装置です。
    お口の周りのあらゆる筋肉を利用して顎の成長を促進していきます。
  4. ヘッドギア
    上顎が成長していることが原因で上顎が前に出ている(上顎前突・出っ歯)の場合に上下顎の位置を固定し、上顎骨の成長を抑制するために使用される装置です。
    マルチブラケット装置と併用して使用する場合もあります。
    1日10時間~12時間の使用を維持することで治療の効果が得られます。
    基本的にご自宅で使用していただく装置であり、外出時に使用する必要はありません。
  5. 急速拡大装置
    上顎を広げて歯並びを拡大することを目的とした装置です。
    バンドと呼ばれるもので歯を固定して、真ん中のねじを少しずつ回すことで上顎の歯並びを広げていきます。
    ご自身で取り外すことができません。

小児の歯列矯正、開始時期は?

小児の歯列矯正治療の種類と開始時期、費用について

続いて、小児の歯列矯正の開始時期についてです。
お子さまの歯並び・顎の状態や成長段階によって歯列矯正の開始のタイミングが異なっていきます。
一般的には6歳~10歳頃にスタートするのが良いとされます。

①上顎前突(出っ歯)の場合

上顎前突の場合、6歳~10歳頃に歯列矯正をスタートすることがベストです。
上顎の成長は10歳頃まで続きます。顎が成長している間に矯正を行い歯を移動させると、最もお子さまに負担をかけずに済みます。
反対に、顎の成長がストップしてから上顎前突の治療を行うと、装置で顎を動かすことができないため抜歯を行う必要がある場合もあります。

②叢生(歯がデコボコに
生えている状態)の場合

叢生の場合も永久歯にはえかわる6歳~10歳頃に歯列矯正を始めましょう。
叢生は顎が小さいことによって歯のはえるスペースが十分に確保できていないことが原因となっているため、顎の成長が終わるまでに治療を進めることを推奨します。
また、叢生の治療も開始時期が遅すぎると抜歯を行わなければならないこともありますので、歯科医院での早期相談が重要です。

➂下顎前突(受け口)の場合

下顎前突の歯列矯正は5歳~7歳頃の永久歯にはえかわる前に始めることをおすすめします。
下顎前突は下で歯を押す、口呼吸、頬杖をつくなどといった悪癖が原因である場合もあるため、癖をなおすことも大切です。
そしてこのような悪癖をなおすため、MFT(口腔筋機能療法)を行っている歯科医院もあります。

小児の歯列矯正の費用

小児の歯列矯正治療の種類と開始時期、費用について

当院で行う矯正治療の費用についてです。

基本施術費用(1期治療の場合) 385,000円
基本施術費用(2期治療の場合) 440,000~935,000円

全て自費治療・全て税込表示です。
その他、メインテナンス費用等が発生いたします。
治療方法によって費用が異なるため、詳しくは歯科医師へお尋ねください。

まとめ

小児の歯列矯正治療の種類と開始時期、費用について

小児の歯列矯正についてご説明しました。
お子さまの歯列矯正は成長段階によって適応が様々です。
また、歯列矯正はお子さまご本人とご家族の協力がとても大切です。
当院では、歯列矯正完遂までサポートいたします。お気軽にご相談ください。