「矯正治療を始めてみたいけど、矯正装置が目立つのが気になる」と、なかなか治療に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
矯正方法には、歯の表側に付ける一般的なメタリックのブラケットとワイヤーの表側矯正だけではなく、矯正装置が目立ちにくい治療方法があります。
「矯正治療を始めてみたいけど、矯正装置が目立つのが気になる」と、なかなか治療に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
矯正方法には、歯の表側に付ける一般的なメタリックのブラケットとワイヤーの表側矯正だけではなく、矯正装置が目立ちにくい治療方法があります。
目立たない歯科矯正の種類は主に次の4つです。
本記事では目立たない矯正方法とそれぞれのメリット、デメリットをご紹介します。
マウスピース型矯正とは、ブラケットやワイヤーといった矯正器具を使わず、マウスピース型の矯正装置で歯を動かす方法です。
ご自分専用のマウスピースを適切な時期に付け替えて歯を動かします。透明なマウスピースを使うため、目立ちにくいことが特徴です。
マウスピース矯正は、ご自分で取り外しが可能です。そのため歯磨きや食事の際はマウスピースを外していただけます。食事がしにくいことがなく、比較的ストレスを感じにくいでしょう。丁寧に歯磨きできるため、虫歯や歯周病のリスクも下がります。
また、口腔内の状況にもよりますが通常のワイヤー矯正に比べて通院数が少なく、費用もリーズナブルな傾向にあります。
マウスピース矯正の場合、マウスピースを一日20時間以上装着しなければなりません。マウスピースを付け忘れてしまうと、計画通り歯が動かないことがあります。
また、紛失してしまった場合は作り直しが必要です。マウスピース矯正をスムーズに進めるためには、徹底した自己管理が必要です。
なお、抜歯が必要な場合など、歯並びによっては対応できないことがあります。
裏側(舌側)矯正とは、歯の裏側から矯正装置を装着する方法です。別名リンガル矯正とも呼ばれます。
歯の裏側に矯正装置を付けるため、口を大きく開けない限り矯正装置は見えません。
歯の裏側は、歯の一番上の層であるエナメル質が厚く、常に唾液が循環しています。そのため虫歯菌が作り出す酸に強く、表側矯正よりも虫歯や歯周病になりにくいと言えます。
また、無意識に舌で前歯を裏側から押す癖がある場合、それを防止する効果も期待できます。舌癖で歯を押すと、出っ歯や歯列が乱れる原因になります。矯正治療完了後にきれいに並んだ歯も、舌癖によって再度乱れてしまうこともあるのです。そのため、舌癖を直すことは矯正治療終了後の後戻りを防ぐことにも繋がります。
矯正装置を歯の裏側に装着するため治療初期は違和感を覚えやすく、発音しづらくなる場合もあります。個人差はありますが、装置に慣れるまで1週間〜1ヵ月程度かかります。
また、裏側矯正は表側矯正に比べて費用がかかります。既製品のブラケットではなくオーダーメイドの装置の作製が必要なこと、治療する歯科医師に高度な技術が求められることが主な理由です。
表側矯正の際、メタリックではなく目立ちにくい審美ブラケットとホワイトワイヤーを用いる方法もあります。ブラケットは白や透明の素材があり、ワイヤーは金属のワイヤーを白くコーディングしています。装置が歯の色になじみやすいため目立たない点が特徴です。
ブラケットだけを目立たない白や透明にする方法もありますが、審美ブラケットとホワイトワイヤーを併用すると、より目立たずすっきりとした印象になります。
表側に矯正装置を付けますが、歯の色になじむカラーを使用するため従来の装置よりも目立ちません。表側矯正は抜歯を伴う矯正や、大きく歯を移動させることが可能です。そのため、マウスピース矯正と裏側矯正の対象にならない歯並びの患者さまも、審美ブラケットとホワイトワイヤーをすれば、目立たない矯正が可能です。
審美ブラケットとホワイトワイヤーを併用すると目立たなくなりますが、歯の表側に付いているため装置は見えます。目立ちにくい矯正装置は、比較的高価な傾向にあります。審美性を重視して審美ブラケットとホワイトワイヤーを併用するのか、費用を下げるために審美ブラケットのみを使用するのか、歯科医院で相談すると良いでしょう。
強度に関しては稀に割れてしまうことがあります。しかし、金属に比べると強度が劣るというレベルなので、余程強くぶつけるなどが無い限り割れることはありません。
ハーフリンガル矯正とは、上の歯は裏側矯正をしてブラケットが見えないようにし、下の歯は表側矯正をする方法です。
裏側矯正は表側矯正よりも費用が高くなる傾向にあります。そのため、上下全てを裏側矯正にするのではなく、目立ちやすい上側だけを裏側矯正にすることで費用を抑えることができます。また、表側矯正の方が治療期間が短い傾向にあるので、矯正期間が短くなることも考えられます。
さらに、裏側に矯正装置を付けるのは上側のみのため、舌の違和感と発音への影響を軽減できます。
方法を選べば装置を気にせずに矯正治療を行うことは可能です。自己判断ではなく、ご自分の歯並びに適した矯正方法を歯科医師にご相談いただき、メリットとデメリットを検討することが大切です。 ご興味のある方は当院までご相談ください。
裏側(舌側)矯正とは、歯の裏側から矯正装置を装着する方法です。別名リンガル矯正とも呼ばれます。
歯の裏側に矯正装置を付けるため、口を大きく開けない限り矯正装置は見えません。